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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻13号

2008年12月発行

文献概要

技術講座 生化学

―臨床化学応用技術シリーズ・3―分析理論ツール その2:酵素・POD・NADH検出系

著者: 大澤進1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院保健学部門

ページ範囲:P.1407 - P.1412

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はじめに

 臨床化学分析では,生体成分の検出試薬として酵素を用いることは非常に有益な手法である.酵素的分析法は穏和な条件下で生体成分に特異的に作用するため,最も優れた分析手法と言える.このような点から酵素は生体成分の定量検出系として多用されている.特に酵素活性においては最終検出系に共役酵素としてペルオキシダーゼ(peroxidase,POD)発色系や脱水素酵素・還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(nicotinamide adenine dinucleotide,NADH)系が利用されている.

 本稿では酵素を用いた検出系試薬の原理とその理論的な考え方,そしてこれらの検出系をいかに利用したらよいか解説する.

参考文献

1) 山羽力,早川堯夫,谷本剛:酵素分析法.廣川書店,1980
2) 中甫:酵素的測定法の基礎とその応用.生物試料分析 3:59-65,1981
3) 大澤進:Ⅲ. 酵素反応の基礎.臨床病理レビュー 図説 臨床化学と遺伝子検査に必要な基本技術と理論 特集128号:25-36,2004
4) 青山典仁:臨床化学分析の指示反応系 H2O2-POD系.臨床検査 41:1014-1019,1997
5) 大澤進:臨床化学分析の指示反応系 コレステロール測定の指示反応系 コレステロールオキシダーゼ―POD法.臨床検査 41:1029-1032,1997
6) Fushimi R, Suminoe A, Yasuhara M, et al:Negative interference by ethamsylate in enzymatic assay of serum creatinine involving peroxidase-coupled reaction. Clin Chem 38:169-170,1992
7) 石山宗孝:臨床化学分析の指示反応系 NADH―ホルマザン系.臨床検査 41:995-1000,1997
8) 美崎英生:臨床化学分析の指示反応系 高感度測定の試み チオ―NADを用いた酵素サイクリング法.臨床検査 41:1051-1053,1997
9) 美崎英生:酵素サイクリング法による高感度測定法の原理.検査と技術 27:973-980,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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