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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻2号

2008年02月発行

文献概要

病気のはなし

脂肪肝

著者: 佐藤千史1

所属機関: 1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科健康情報分析学

ページ範囲:P.100 - P.104

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サマリー

 脂肪肝にはさまざまな原因があるが,一般的なものとして,脂質代謝異常による単純性脂肪肝と飲酒によるアルコール性脂肪肝がある.従来は肝生検により診断されていたが,最近は腹部超音波検査で診断されるようになり,一般成人に広く分布していることが明らかになっている.一般的に肝機能は保たれ,予後も良好とされてきたが,一部はアルコール性肝炎に類似した肝組織所見を示す非アルコール性脂肪性肝炎(non alcoholic steatohepatitis,NASH)となり,肝硬変に進展する可能性があるといわれている.脂肪肝に特異的な治療法はないが,アルコール性であれば断酒,単純性であれば食事・運動療法を中心とした脂質代謝の改善が重要である.

参考文献

1) 汐田剛史:Ⅱ. 高脂血症と肝障害(特集 生活習慣と肝臓病:診断と治療の進歩).日内会誌 95:8-14,2006
2) Charlton M:Nonalcoholic fatty liver disease:a review of current understanding and future impact. Clin Gastroenterol Hepatol 2:1048-1058,2004
3) Hamaguchi M, Kojima T, Takeda N, et al:The metabolic syndrome as a predictor of nonalcoholic fatty liver disease. Ann Intern Med 143:722-728,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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