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文献概要
病気のはなし
脂肪肝
著者: 佐藤千史1
所属機関: 1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科健康情報分析学
ページ範囲:P.100 - P.104
文献購入ページに移動脂肪肝にはさまざまな原因があるが,一般的なものとして,脂質代謝異常による単純性脂肪肝と飲酒によるアルコール性脂肪肝がある.従来は肝生検により診断されていたが,最近は腹部超音波検査で診断されるようになり,一般成人に広く分布していることが明らかになっている.一般的に肝機能は保たれ,予後も良好とされてきたが,一部はアルコール性肝炎に類似した肝組織所見を示す非アルコール性脂肪性肝炎(non alcoholic steatohepatitis,NASH)となり,肝硬変に進展する可能性があるといわれている.脂肪肝に特異的な治療法はないが,アルコール性であれば断酒,単純性であれば食事・運動療法を中心とした脂質代謝の改善が重要である.
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