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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻3号

2008年03月発行

文献概要

病気のはなし

脳梗塞

著者: 鈴木理恵子1 峰松一夫1

所属機関: 1国立循環器病センター内科脳血管部門

ページ範囲:P.222 - P.227

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サマリー

 脳梗塞とは脳動脈が閉塞することにより,その動脈から血液を供給されている脳組織が虚血状態に陥り,不可逆的な壊死状態となることをいう.脳組織の障害部位によってさまざまな神経症状がみられる.脳梗塞自体が生命に影響することは少ないが,半身麻痺などの後遺症を残すことが多い.遺伝子組み換え組織型プラスミノーゲン・アクチベータ(recombinant tissue-type plasminogen activator,rt-PA)の認可などにより治療法は急速に進歩しており,現在最も注目を浴びている疾患の一つである.病歴などから脳梗塞が疑われたら,なるべく早期に診断を確定し,脳梗塞の病型を明らかにし,治療を開始することが重要である.

参考文献

1) 厚生労働省大臣官房統計情報部人口動態・保健統計課:平成14年度患者調査の概況,2003
2) 国立循環器病センター(編著):循環器疾患の治療指針.丸善,pp189-211,1997
3) Ad Hoc Committee of National Institute of Neurological Disorders and Stroke:Special report from the National Institute of Neurological Disorders and Stroke. Classification of cerebrovascular diseases III. Stroke 21:637-676,1990
4) 循環器病研究振興財団:脳梗塞の新しい治療法t-PA静注療法.知っておきたい循環器病あれこれ63,2007
5) 篠原幸人,吉本高志,福内靖男,他:脳卒中治療ガイドライン2004.協和企画,2004
6) 日本脳卒中学会医療向上・社会保険委員会:rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法指針部会脳rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法適正治療指針.脳卒中 27:327-354,2005
7) 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会:日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン2004(JSH2004).ライフサイエンス出版株式会社,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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