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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻4号

2008年04月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈臨床生理●脳波検査のステップアップ・5〉

脳波信号と雑音―ハム混入の少ないきれいな記録を得るために

著者: 橋本修治1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院白川分院

ページ範囲:P.340 - P.343

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はじめに

 脳波信号は50μV程度の小さな電気信号であり,これを大きく増幅して記録している.このため脳波記録には雑多な雑音が混入してくる.脳波記録に混入するノイズやアーチファクトの種類は多いが,そのなかで最も頻繁に遭遇し対応に苦慮するのが商用電源に由来するハムであろう.ハムは患者が安静にし,周囲にノイズ源となるものが見当たらない環境でも混入してくる.各種雑音については,最近,石山1が優れた総説を発表しているので,本稿ではさまざまな雑音を網羅的に解説することは行わず,主要な雑音であるハムについて解説したい.ハムを低減させる有効な方法は,主として電極の接触抵抗を下げることにあることを確認したいと思う.

参考文献

1) 石山陽事:臨床脳波を基礎から学ぶ人のために 脳波信号と雑音.臨床神経生理学臨床神経生理学 33:567-577,2005
2) 橋本修治,瀬川義朗:臨床脳波を基礎から学ぶ人のために 脳波機器と基礎的電気知識.臨床神経生理学 33:558-566,2005
3) 米国半導体電子工学教育委員会(編)吉村久乗(訳):多段トランジスター回路.産業図書,pp108-201,1969

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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