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Laboratory Practice 〈生化学〉
臨床検査の信頼性に貢献する水―多様化する純水精製技術
著者: 金沢旬宣1
所属機関: 1日本ポリミア株式会社ラボラトリーウォーター事業本部マーケティング部
ページ範囲:P.354 - P.359
文献購入ページに移動臨床検査ラボにおいて純水は,試薬調整,オートクレーブ,自動分析装置供給など多くの用途に使用されている.自動分析装置の多くは,その運用に純水を必要とすることから,純水は電気と並ぶ主要なユーティリティーと言える.純水の自動分析装置内での役割は①反応槽の保温,②サンプリング,試薬分注時のシリンジの圧力伝送,③シリンジなどの潤滑,④共用プローブの洗浄,⑤消耗品(セルなど)の洗浄が挙げられる.すなわち,純水はシリンジ,プローブ,セルなどを通じて,サンプルや試薬と間接的に接触する可能性があることから,もし低品質または細菌汚染した純水が供給された場合,分析結果の信頼性を損なう可能性があることを常に考慮する必要がある.最近の純水装置は,従来の純水水質に起因する問題点を補うべく,連続イオン交換(electro-deionization,EDI),限外濾過膜,紫外線殺菌などの技術が標準的に採用されはじめている.自動分析装置にこれらの技術が凝縮した純水装置を接続して運用した場合,検査値の信頼性,装置の安定性やメンテナンス性が大きく改善する.本稿では,今後さらに導入が進むであろう,これらの純水技術について解説する.
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