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Laboratory Practice 〈情報システム〉
臨床検査システムの標準化に関する一考察
著者: 清水一範1 本村真理1
所属機関: 1放射線医学総合研究所重粒子医学センター病院臨床検査室
ページ範囲:P.360 - P.363
文献購入ページに移動臨床検査の標準化には,どの施設で測定しても同様な検査結果が得られるための測定に関する標準化と,システムで管理されている検査データなどの検査情報のやり取りに互換性をもたせるための標準化が必要である.このうち前者については,臨床衛生検査技師会をはじめ多くの学協団体において進められている.しかし,後者の臨床検査システムのデータ処理に関しては,保健医療福祉情報システム工業会(Japanese Association of Healthcare Information Systems Industry,JAHIS)臨床検査データ交換規約ver2.01)や日本IHE協会(Integrating the Healthcare Enterprise-Japan,IHE-J)が臨床検査テクニカルフレームワーク2)を提唱しているが,導入している施設は少ないのが現状である.
臨床検査システムの情報処理に関する標準化には,基本的な業務フローの統一化,検査項目コードと通信プロトコルの統一化が重要である.JAHISやIHE-Jでは,臨床検査に関する情報取り扱い規約として,臨床検査項目コードに日本臨床検査医学会臨床検査項目分類コード第10回改訂版(JLAC10),標準通信プロトコルにHealth Level Seven(HL7)の採用を推奨している.本稿では,IHE-Jワークフローに基づきJLAC10とHL7を採用した臨床検査システムを構築した経験を踏まえ,臨床検査システム標準化の問題点について考察した.
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