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病気のはなし
天疱瘡・類天疱瘡
著者: 橋本隆1
所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科
ページ範囲:P.384 - P.389
文献購入ページに移動自己免疫性水疱症では,表皮の細胞接着装置であるデスモソーム(desmosome)やヘミデスモソーム(hemidesmosome)のさまざまな構成蛋白に反応する自己抗体を示す.多くの疾患があるが,代表的疾患は古典的天疱瘡と水疱性類天疱瘡である.蛍光抗体間接法で,天疱瘡では血中に抗表皮細胞膜抗体が検出され,水疱性類天疱瘡では抗表皮基底膜部抗体が検出される.免疫ブロット法,ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)などで,天疱瘡はデスモソーム蛋白であるデスモグレインに反応し,水疱性類天疱瘡はヘミデスモソーム蛋白であるBP230,BP180に反応する.これらの抗表皮自己抗体は実際に病変を引き起こす病原性をもっている.主要な自己免疫性水疱症の治療法はステロイド内服である.
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