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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻5号

2008年05月発行

文献概要

病気のはなし

天疱瘡・類天疱瘡

著者: 橋本隆1

所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.384 - P.389

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サマリー

 自己免疫性水疱症では,表皮の細胞接着装置であるデスモソーム(desmosome)やヘミデスモソーム(hemidesmosome)のさまざまな構成蛋白に反応する自己抗体を示す.多くの疾患があるが,代表的疾患は古典的天疱瘡と水疱性類天疱瘡である.蛍光抗体間接法で,天疱瘡では血中に抗表皮細胞膜抗体が検出され,水疱性類天疱瘡では抗表皮基底膜部抗体が検出される.免疫ブロット法,ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)などで,天疱瘡はデスモソーム蛋白であるデスモグレインに反応し,水疱性類天疱瘡はヘミデスモソーム蛋白であるBP230,BP180に反応する.これらの抗表皮自己抗体は実際に病変を引き起こす病原性をもっている.主要な自己免疫性水疱症の治療法はステロイド内服である.

参考文献

1) 疾病対策研究会(編):難病の診断と治療指針1 第3版.東京六法出版,2005
2) Hashimoto Tu:uRecent advances in the study of pathophysiology in pemphigus. Arch Dermatol Res 295:S2-S11,2003
3) 橋本隆:天疱瘡と類天疱瘡.日本皮膚科学会雑誌 116:1161-1171,2006
4) 石井文人,橋本隆:自己免疫性水疱症の検査.臨床検査 50:897-900,2006
5) 橋本隆:自己免疫性水疱症の最近の進歩.医学のあゆみ 208:775-776,2004
6) 永田祥子,橋本隆:自己免疫性水疱症.Medical Technology 30:159-160,2002
7) 橋本隆:自己免疫性皮膚水疱症.日本医事新報 4043:33-36,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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