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文献概要
疾患と検査値の推移
細菌性髄膜炎―血液と髄液での検査値の推移を中心として
著者: 石和田稔彦1
所属機関: 1千葉大学医学部附属病院小児科
ページ範囲:P.412 - P.416
文献購入ページに移動はじめに
細菌性髄膜炎は,小児全身感染症のなかで最も重篤な疾患の一つであり,化学療法の進歩した現在でも治療に難渋することも多く,後遺症を残す例や不幸にして死に至る例もある.細菌性髄膜炎を的確に診断し,治療することが予後改善につながることから,疾患の特徴と検査値の推移を理解しておくことは重要である.本稿では,細菌性髄膜炎の臨床検査値の推移を中心に概説する.
細菌性髄膜炎は,小児全身感染症のなかで最も重篤な疾患の一つであり,化学療法の進歩した現在でも治療に難渋することも多く,後遺症を残す例や不幸にして死に至る例もある.細菌性髄膜炎を的確に診断し,治療することが予後改善につながることから,疾患の特徴と検査値の推移を理解しておくことは重要である.本稿では,細菌性髄膜炎の臨床検査値の推移を中心に概説する.
参考文献
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