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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻5号

2008年05月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈生化学〉

新しい血清蛋白分画用セルロースアセテート膜 「セレカ®-VSP」

著者: 大竹皓子1

所属機関: 1慶應義塾大学病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.422 - P.429

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はじめに

 血清蛋白分画検査は血清蛋白異常症のスクリーニングに有用な検査で,日常検査ではセルロースアセテート(cellulose acetate,CA)膜のセパラックス-SP(以下,SP膜;富士フイルム株式会社)を支持体とする全自動電気泳動法が汎用されてきた.このSP膜の製造がアドバンテック東洋株式会社に業務移管され,SP膜はセレカ®-VSP膜となって2007年10月から市販された.従来膜と新しい膜とはほぼ同等の一般的性状が確保されたが,CA膜の変更が日常検査で用いるさまざまな検体に影響がないかどうか,研究会が発足して検討がなされた.本稿ではそれらのデータについて示すが,はじめにCA膜と電気泳動のかかわりについても少し触れたい.

参考文献

1) 小川恕人:セルロースアセテート膜による電気泳動分析ならびに免疫沈降反応における蛋白質のポンソー3Rの染色検出法.医学と生物学 66:234-237,1962
2) 小川恕人,阿部正和,北村元仕,他:セルロースアセテート膜電気泳動泳動法による血清蛋白分画定量法の標準操作法について.生物物理化学 11:353-356,1966
3) SP研究会(編):新しいセルロースアセテート膜の開発とその評価.臨床検査機器・試薬,12:1-110,1989
4) 第57回日本電気泳動学会総会ワークショップ:タンパク分画用の新規セルロースアセテート膜・セレカVSPの性能評価.生物物理化学 51:101-145,2007
-VSP.アドバンテック東洋株式会社,2007
6) 堀井康司,大竹皓子,加野象次郎,他:セパラックスSPを用いるアミラーゼアイソザイム迅速電気泳動法.生物物理化学 37:304,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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