文献詳細
Laboratory Practice 〈臨床生理●脳波検査のステップアップ・6〉
脳波賦活法
著者: 渡辺修久1 中山和男 吉永治美2
所属機関: 1岡山大学病院医療技術部 2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科発達神経病態学
ページ範囲:P.439 - P.444
文献概要
臨床脳波検査は被検者の脳波を覚醒安静閉眼状態で約30分間記録するのが基本である.しかし,この記録だけでは十分な情報を得ることは多くの場合困難である.そこで,安静状態でははっきりしない異常を明らかにしたり,軽度にしかみられない異常を顕在化させるために,脳になんらかの刺激を与えることを脳波の賦活法と呼ぶ.日常検査として用いる賦活法は開閉眼,閃光刺激,過呼吸,睡眠が一般的であり,そのほか図形刺激,音刺激,断眠賦活,薬物賦活などもある.本稿では一般的な四つの賦活法について,目的,方法,検査のポイントを中心に述べ,最後に筆者らが実際にその有用性,安全性を検討した特別な賦活法(段階別光刺激法)について紹介する1~3).
参考文献
掲載誌情報