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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻5号

2008年05月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈一般〉

便潜血定量測定のピットフォール

著者: 今福裕司1 鈴木律子2

所属機関: 1福島県立医科大学感染制御・臨床検査医学 2福島県立医科大学附属病院検査部

ページ範囲:P.445 - P.448

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はじめに

 便潜血検査は歴史の古い検査の一つであるが,現在も頻用されている検査項目である.特に大腸癌検診では,この検査のほかに無侵襲的なスクリーニングの方法が現存しないことから,広く用いられている.便潜血測定の便のサンプリングについては,尿と同じように患者に採取してもらう場合が大部分であり,医療従事者によるサンプリングに比較して,落とし穴(ピットフォール)が潜んでいる可能性は高いであろう1~3).そのため患者に適切に採便してもらうための教育が必要である.まず,これらの問題について考察してみたい.また,便潜血反応も定量化の時代を迎えつつある.当院でも定性法から定量法への移行に際して,若干の検討を行ったのでこれを報告したい.

参考文献

1) Imafuku Y, Hikichi T, Oyama H, et alu:uPre-analytical issues in quality control of fecal occult blood testing. Global standardization and advanced quality management '01-Quality control in the Clinical Laboratory,pp208-214,2002
2) 今福裕司,吉田浩:便一般検査のためのサンプリング法.検査と技術 25:1137-1143,1997
3) 今福裕司,吉田浩:一般検査分野の測定前の諸問題.臨床病理 55:936-941,2007
4) Imafuku Y, Nagai T, Yoshida Hu:uThe effect of toilet sanitizers and detergents on immunological occult blood tests. Clin Chim Acta 253:51-59,1996
5) Imafuku, Y, Yoshida H, Yoshida Su:uThe effect of detergents on chemical occult blood test. Fukushima J Med Sci 45:117-123,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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