icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻6号

2008年06月発行

文献概要

コーヒーブレイク

検査技師生活22年を振り返って(その2)

著者: 中村佐和子1

所属機関: 1長野市民病院診療技術部臨床検査科

ページ範囲:P.507 - P.507

文献購入ページに移動
 前回のコーヒーブレイクをどれほどの方にお読みいただいたか私にはわかりませんが,その2としまして続きを綴ってみたいと思います.

 1995年6月5日,長野県長野市に開院した長野市民病院に勤務しはじめました.日々雇用職員という待遇を承知のうえで10年余り勤めた公務員生活にピリオドを打ち帰省して生活する選択をしたのです.外来採血業務や輸血検査,一般検査を兼務することとなり,今までとは違った環境となりました.細胞診業務はしていたものの,生の標本を見る機会の多い一般検査はわからないことばかりでした.また当時は検査のシステム化に伴うリアルタイム検査業務の導入により圧倒的に血液検査が多く,尿検査は少なかったように思います.翌年からは正規職員となりましたが,運命なのか(?)またまた傷病休暇をいただく羽目になり,現場の方々には計り知れない負担を掛けてしまいました.その後2,3年は血液検査,微生物検査を担当し,1999年秋から再び一般検査を主とした検体検査業務を担当してきました.このころより両肩の傷病のため3,4年不自由な身で周囲の方には迷惑をかけながら勤務を続けていました.余りの辛さに何度も仕事を辞めようと思いました.尿沈渣検査にも自動化の波が押し寄せ,当院でも導入されましたが,効果的な運用に漕ぎ着けるまで相当苦労しました.一般検査を経験していると形態検査の自動化がいかに大変か思い知らされますが,自動化を推進する人々には理解が得にくい部分があったからです.しかし,自動化機の導入で疑問点を抱き,それを少しずつ解決することで自身の鏡検技術は向上していったと思います.色々な意味で辛かったこの期間が今の私を支えているとも考えられます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら