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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻6号

2008年06月発行

文献概要

けんさ質問箱

銀鏡反応について

著者: 吉村忍1

所属機関: 1防衛医科大学校病院検査部

ページ範囲:P.541 - P.543

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Q.銀鏡反応について

染色で,結合組織の染色であるPAM(periodic acid-methenamine-silver)染色や,真菌を染め出すグロコット(Grocott)染色がありますが,銀液を使用したときに起こる銀鏡反応とはどのようなものですか.またどうしてそのような反応が起こるのですか.銀液に使用する器具の洗浄を十分に行うのも銀鏡反応と関係しているからなのでしょうか.また,廃液をどのように処分したらよいか教えてください.(福島 A.K.生)


A.吉村 忍

 「けんさ質問箱」に鍍銀染色における銀鏡反応の原理に関する質問と,銀液の廃棄に関する質問が同時期に寄せられてきたとのことなので,少し系統立てて銀染色に関する解説をします.

 銀を用いる染色法として,現在広く用いられている手技としては細網線維と膠原線維を染め分ける鍍銀染色,基底膜を染め出す過ヨウ素酸-メセナミン銀(PAM)染色,真菌の被膜を染め出すグロコット染色などが思い浮かびますが,銀染色は神経を染め出す手技に端を発しています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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