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文献詳細

雑誌文献

検査と技術36巻9号

2008年09月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈生化学〉

HDL-CおよびLDL-C測定の直接法における反応特異性

著者: 杉内博幸1

所属機関: 1熊本保健科学大学衛生技術学科

ページ範囲:P.848 - P.852

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はじめに

 高密度リポ蛋白質コレステロール(high density lipoprotein cholesterol,HDL-C),低密度リポ蛋白質コレステロール(low density lipoprotein cholesterol,LDL-C)は,動脈硬化性疾患の早期発見や治療効果確認の目的で,集団検診や病院において広く測定されている.測定法としては,十数年前から沈殿法に代わって直接法が世界的に普及している.

 この直接法は,現在,検査薬メーカー6社から原理の異なる試薬(表1)が市販されているが,測定値は健常人血清では一致するが,採血から長時間を経過した血清や特殊リポ蛋白質〔アポリポ蛋白質E(アポE)リッチHDL,リポ蛋白質X(lipoprotein X,LpX)など〕では,メーカー間差が大きいことが指摘されている.本稿では,これらのリポ蛋白質に対する直接法の反応性について概説する.

参考文献

1) Manzato E, Fellin R, Baggio G, et al:Formation of lipoprotein-X. Its relationship to bile compounds. J Clin Invest 57:1248-1260,1976
2) Hamilton RL, Hayden HJ:The liver and the formation of normal and abnormal plasma lipoproteins. The Liver: Normal and Abnormal Functions (part A) Vol 5, in The Bio-Chemistry of Disease. Marcel Dekker, New York,pp534-572,1974
3) 千葉仁志:ApoE-rich HDLとHDLコレステロール測定.生物試料分析 19:308-320,1996
4) Kostner GM, Laggner P, Prexl HJ, et al:Investigation of the abnormal low-density lipoproteins occurring in patients with obstructive jaundice. Biochem J 157:401-407,1976
5) 千葉仁志,秋沢宏次:LDL-コレステロール直接法測定試薬の基本性能と食後高トリグリセリド血症および特殊検体に対する信頼性の検討.生物試料分析 21:353-360,1998
6) 杉内博幸,岡部紘明:HDL-Cホモジニアスアッセイの開発.臨床病理 50:226-233,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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