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技術講座 生理
甲状腺の超音波検査
著者: 小柳紀子1 高梨昇2
所属機関: 1東海大学医学部付属病院臨床検査技術科 2東海大学八王子病院中央臨床検査科
ページ範囲:P.25 - P.31
文献購入ページに移動超音波検査は,Bモード法で甲状腺内の腫瘤の有無,腫瘤の性状,甲状腺実質の変化を観察し,時にドプラを併用して超音波診断を行っている.癌では腫瘤が硬く触れることから,触診で腫瘤の硬さを主観的に評価していた.しかし,最近になり超音波診断装置で組織の硬さをカラー表示化したエラストグラフィーが開発され,腫瘤の硬さを客観的に表示することが可能となった.当初は乳腺疾患の診断に用いられ有用性が実証されているが,甲状腺疾患においてもエラストグラフィーによる腫瘤の硬さの評価とBモード画像を総合的に評価することで,精度の向上が期待されている.特に濾胞癌と濾胞腺腫の鑑別に期待が寄せられている.
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