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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻1号

2009年01月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

PT測定試薬の変更によりデータが変わったと思うのですが……

著者: 藤田進1

所属機関: 1東京医科大学臨床検査医学講座

ページ範囲:P.67 - P.69

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はじめに

 プロトロンビン時間(prothrombin time,PT)は,活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time,APTT)とともに,血液凝固系の異常を見つけるスクリーニング検査として広く使われている1).特に,PTについては外因系凝固活性を総合的に判断することができるため,Ⅰ,Ⅱ,Ⅴ,Ⅶ,Ⅹ因子の先天性欠乏症や後天性の産生障害,消費亢進,凝固阻止因子の存在を推定することが可能である(表1).具体的には,肝硬変の評価2)や劇症肝炎の診断3),播種性血管内凝固(disseminated intravascular coagulation,DIC)の診断基準4),経口抗凝固療法の管理5)の際に用いられることが多い.測定原理はクイック(Quick)一段法とも呼ばれ,被検血漿に組織トロンボプラスチンおよびCa2+の混合液を添加して凝固時間を測定する1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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