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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻10号

2009年09月発行

文献概要

増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学 II 微生物検査 総論 2 染色法の原理と特徴

5 染色法の精度管理

著者: 藤田拓司1 小松方1

所属機関: 1(株)ファルコバイオシステムズ総合研究所検査3課

ページ範囲:P.910 - P.912

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はじめに

 微生物検査に用いる染色法の用途は,①微生物の形態や特殊器官を同定する目的,および②臨床検体中の病原微生物を直接検出する目的の2つがある.

 ①は芽胞,鞭毛,異染小体などの検出を目的とするが,その精度管理(quality control,QC)は標準株(米国ATCC(R)由来株など)を用いた染色工程の正確さを管理する方法にとどまる.

 一方,②は染色工程だけの精度管理ではなく,検体採取から結果報告までのプロセス,さらには医師が結果値をどのように利用するかまでの総合的な管理が必要である.この考え方を精度保証(quality assurance,QA)という.特に②は簡便性や迅速性に優れるため,感染症診断や抗微生物薬の選択に極めて有用な方法であるが,検体採取,搬送・保存,標本判読のみならず,医師による結果の解釈を含めたそれぞれのプロセスにおいて,物理的あるいは人的な変動要因が多く関与するため,各プロセスのポイントを押さえながら精度管理を遂行する必要がある.

 本稿では,これらのプロセスの精度管理手法について解説する.

参考文献

1) Anderson NL, Noble MA, Weissfeld AS, et al:Regulatory and accreditation issues. Sewell DL (ed):Quality systems in the clinical microbiology laboratory. Cumitech 3B, ASM press, Washington DC,pp3-8,2005
2) Jenkins SG, Sewell DL:Quality control (14.2.);Quality assurance quality control laboratory records and water quality. Isenberg HD (ed):Clinical Microbiology Procedures Handbook, 2nd ed. ASM press, Washington DC,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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