文献詳細
増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
II 微生物検査 総論 5 薬剤の影響
文献概要
はじめに
喀痰のグラム(Gram)染色標本から下気道感染を判断するためには,試料中の白血球数,白血球の種類,白血球の鮮度,粘液(フィブリン)析出の度合い,はく離した気管や肺胞細胞の種類などを読み取る1).市中肺炎患者においては,これらの感染情報を的確に読み取ることが可能であるが,抗菌薬,抗炎症薬,去痰薬などが開始された後の標本では,変化が生じ解析時に注意を必要とする.本稿では去痰薬の使用が塗抹所見へ及ぼす影響について述べる.
喀痰のグラム(Gram)染色標本から下気道感染を判断するためには,試料中の白血球数,白血球の種類,白血球の鮮度,粘液(フィブリン)析出の度合い,はく離した気管や肺胞細胞の種類などを読み取る1).市中肺炎患者においては,これらの感染情報を的確に読み取ることが可能であるが,抗菌薬,抗炎症薬,去痰薬などが開始された後の標本では,変化が生じ解析時に注意を必要とする.本稿では去痰薬の使用が塗抹所見へ及ぼす影響について述べる.
参考文献
1) 相原雅典:呼吸器感染症.感染症診断に必要な微生物検査.ライフ・サイエンス,2003
2) Drugs in Japan日本医薬品集フォーラム(監修):日本医薬品集2009年版.じほう,2009
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