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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻10号

2009年09月発行

文献概要

増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学 II 微生物検査 各論 2 抗微生物薬の治療効果の判定

3 赤痢アメーバ

著者: 大西健児1

所属機関: 1東京都立墨東病院感染症科

ページ範囲:P.983 - P.986

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1 基礎事項

 (1)赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)は1個の細胞から構成されている原虫で,栄養型(trophozoite)と囊子(cyst)に大別される.

 (2)栄養型は偽足を出し運動性があり,2分裂で増殖する.栄養型は組織へ侵入して病原性を発揮し,顕微鏡で観察すると赤血球を補食しているものがみられる.栄養型の細胞は外質と内質に分けられ,内質に核が存在する.栄養型の大きさは20×50μmくらいであるが,運動性があるため大きさや形状は常に変化する.栄養型の一部は門脈内に侵入し,肝臓へ至り増殖して組織を破壊し肝膿瘍を形成する.

参考文献

1) 国立感染症研究所・厚生労働省健康局結核感染症課:アメーバ赤痢2003~2006.病原微生物検出情報28:103-104,2007
2) 大西健児:東京都立墨東病院感染症科を受診した最近の赤痢アメーバ症について.病原微生物検出情報28:105-106,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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