icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻10号

2009年09月発行

文献概要

増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学 IV 血液像 各論 1 健常者の血液像

2 骨髄像観察時の留意点

著者: 川田勉1

所属機関: 1東海大学医学部付属八王子病院中央臨床検査科

ページ範囲:P.1086 - P.1090

文献購入ページに移動
1 骨髄像の観察のポイント

 骨髄像の観察も基本的には,末梢血と同様で,さらに以下の点に留意する必要がある.
①塗抹標本を作製する際の検体採取は,抗凝固剤を使用せずに行うことを基本としている.抗凝固剤を用いることにより形態や染色態度が微妙に変化するといわれている.
②有核細胞の分類は,高倍率(1,000倍)で行い,2名の検査者が,500個(計1,000個)観察することが望ましい.
③標本の観察は骨髄穿刺を施行した理由・目的を考慮し,標本全体(特に引き終わり)を注意深く観察する.
④細胞の成熟移行期に注意し,一定の基準をもって鑑別する.

参考文献

1) 東海大学医学部付属病院中央臨床検査センター血液検査室:イラストと写真で見る血液細胞の実践的読み方 血液細胞アトラス-1.東海大学出版会,2000
2) 日野志郎:臨床検査講座15 血液学,第4版.医歯薬出版,1985
3) 三輪史朗,渡辺陽之輔:血液細胞アトラス,第4版.文光堂,1999
4) 平野正美,勝田逸郎,井野晶夫,他:ビジュアル臨床血液形態学.南江堂,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?