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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻10号

2009年09月発行

文献概要

増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学 V 細胞診 各論 1 婦人科

2 子宮体部

著者: 照井仁美1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部医学部産婦人科

ページ範囲:P.1167 - P.1169

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はじめに

 子宮は小骨盤腔の中央に位置する西洋梨型の筋性器官である.内子宮口を境に,上を子宮体部(corpus uteri),下を子宮頸部(cervix uteri)と呼ぶ(図1).子宮内膜はホルモンの影響を受けて周期的に変化する.思春期になり脳下垂体前葉ホルモン―卵巣ホルモンの関与が起こると,卵巣は増大し卵胞が発育する.それに伴い子宮は増大し,内膜が肥厚し月経が始まる.性成熟期から更年期に入ると,卵巣ホルモンの分泌が減り,月経周期も不規則となり,内膜は萎縮しやがて閉経に至る.

 近年,子宮体癌は増加の傾向にある.従来は閉経後に発生するのが大半であったが,食生活が欧米化し,成熟婦人の体癌が増えてきている.癌検診の最も重要な目的は,癌を早期発見し早期治療に結びつけることである.体癌を早期発見するためにも子宮内膜細胞診の重要性は高いといえる.

参考文献

1) 坂本穆彦,小山徹也,橋本知子,他:細胞診のベーシックサイエンスと臨床病理,医学書院,1995
2) 水口國雄(監修),東京都保健医療公社東京都多摩がん検診センター(編):スタンダード細胞診テキスト.医歯薬出版,1998
3) 坂元正一,寺島芳輝,野澤志朗,他:細胞診 読み方のコツと鑑別のポイント,メジカルビュー,1993
4) 坂本穆彦(編):細胞診を学ぶ人のために 第2版,医学書院,1993
5) 森脇昭介,杉森 甫:取扱い規約に沿った腫瘍鑑別診断アトラス 子宮体部(取扱い規約に沿った腫瘍鑑別診断アトラス)第2版,文光堂,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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