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増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学 VI 病理 総論 1 病理形態像の観察の仕方,考え方
2 末梢血および骨髄塗抹像と病理組織像の違い
著者: 伊藤雅文1
所属機関: 1名古屋第一赤十字病院病理部
ページ範囲:P.1202 - P.1204
文献購入ページに移動はじめに
血液検査は,採取が容易な末梢血の細胞形態観察から発展し,骨髄細胞の検討に展開した.例えば,急性リンパ性白血病(acute lymphatic leukemia,ALL)とhematogones(骨髄に一過性に出現する非腫瘍性リンパ芽球)の細胞形態による鑑別は,細胞学の診断限界であるが,定量化により克服されてきた.血液病学は,細胞形態学を中心に発展してきた.さらに,フローサイトメーターによる表面形質観察,分子病理学的検討へと展開している.
近年,造血幹細胞研究における組織構築の意義が再評価され,組織学的局在と分子相関が次々と明らかにされた.臨床検体でも,骨髄を組織学的にみると,従来の細胞病理学とは違う視点からの診断が可能である.本稿では,骨髄を組織でみることは,細胞病理学と何が異なり,どう考えるかを解説する.
血液検査は,採取が容易な末梢血の細胞形態観察から発展し,骨髄細胞の検討に展開した.例えば,急性リンパ性白血病(acute lymphatic leukemia,ALL)とhematogones(骨髄に一過性に出現する非腫瘍性リンパ芽球)の細胞形態による鑑別は,細胞学の診断限界であるが,定量化により克服されてきた.血液病学は,細胞形態学を中心に発展してきた.さらに,フローサイトメーターによる表面形質観察,分子病理学的検討へと展開している.
近年,造血幹細胞研究における組織構築の意義が再評価され,組織学的局在と分子相関が次々と明らかにされた.臨床検体でも,骨髄を組織学的にみると,従来の細胞病理学とは違う視点からの診断が可能である.本稿では,骨髄を組織でみることは,細胞病理学と何が異なり,どう考えるかを解説する.
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