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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻10号

2009年09月発行

文献概要

増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学 VI 病理 総論

2 病理標本の種類と目的

著者: 長沼廣1

所属機関: 1仙台市立病院病理診断科

ページ範囲:P.1212 - P.1214

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はじめに

 病理検査では診断目的,研究目的などでさまざまな病理標本が作られ,いろいろな方法で観察される.生検,手術検体,解剖いずれにおいても観察機器として光学顕微鏡および電子顕微鏡が頻繁に使われる.

 光学顕微鏡は光を照射して観察する顕微鏡で,光を通して観察するため,対象組織の厚さは3μm程度が最適である.電子顕微鏡は光源の代わりに極めて波長が短い電子線を用いて観察する顕微鏡である.組織の厚さは50nm程度で,分解能は0.1nm程度となる.

 したがって,病理標本は大きく光学顕微鏡用の“光顕標本”と電子顕微鏡用の“電顕標本”に分けられる.日常病理診断ではもっぱら光顕標本が使用され,通常はパラフィン標本と凍結標本の2種類がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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