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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻10号

2009年09月発行

文献概要

増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学 VI 病理 各論

1 代謝異常の病理

著者: 佐藤冬樹1 近藤潤1 鈴木貴弘1 諸橋聡子1 鬼島宏1

所属機関: 1弘前大学大学院医学研究科病理生命科学講座

ページ範囲:P.1234 - P.1237

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はじめに

 細胞はさまざまな因子によって傷害(細胞傷害)を受け,その形態や機能に変化をきたす.細胞傷害に対して,細胞が適応可能な場合,萎縮や変性と呼ばれる現象をきたすが,細胞傷害の程度が強度もしくは長期的な場合は,細胞死に陥る.細胞死には壊死とアポトーシスがある.病理学では,このような細胞傷害における形態学的な特徴を把握することで,生体内の機能異常を把握することがき,疾患の解明に重要な情報源となりうる.組織の形態異常は,肉眼的に観察し,組織学的にみることで,はじめてわかるものまでさまざまであるが,本稿では,主に組織レベルにおける形態異常の見方,特に萎縮,変性,壊死,アポトーシスについて概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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