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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻10号

2009年09月発行

文献概要

COLUMN―形態検査において知っておきたいこと

採取法・検体の違いと細胞像

著者: 伊藤仁1

所属機関: 1東海大学医学部付属病院病理検査技術科

ページ範囲:P.1143 - P.1143

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 採取法や検体の種類,細胞保存液の使用により,異なった細胞像を呈する.例えば,体腔液などの液体中では,細胞集塊は球状化しやすい.また,生理食塩水による洗浄液では,核は膨化傾向を示し,クロマチンはすりガラス様(融解状)となる.細胞保存液を使用した場合は一般的に,核小体が明瞭になる傾向がある.

 超音波内視鏡を用い胃壁から膵臓病変を描出し穿刺吸引を行う超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診〔endoscopic ultrasoundscopy(ultrasonography-guided)fine needle aspiration,EUS-FNA〕では,膵臓病変の細胞以外にも,膵臓に由来する正常細胞のほか,胃の正常上皮細胞が異型のない平面的細胞集塊として出現することがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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