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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻11号

2009年10月発行

文献概要

技術講座 病理

―シリーズ:穿刺細胞診の手技と読み方―1.総論

著者: 川本雅司1 原田大1 土屋眞一1

所属機関: 1日本医科大学付属病院病理部

ページ範囲:P.1275 - P.1279

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新しい知見

 細胞診材料を用いた遺伝子検索:細胞診は形態観察だけでなく,免疫細胞化学手法による抗原発現検索,フローサイトメトリー,さらにはFISH(fluorescence in situ hybridization)などに応用可能である.また,分子標的治療薬の選択などのために,遺伝子変異の有無を通して抗癌剤の感受性を検査することも可能である.このような際に穿刺吸引細胞診材料は,腫瘍細胞を生きたまま的確,低侵襲に採取できる点で優れている.

参考文献

1) 日本臨床細胞学会 細胞診用語解説集(http://ww2.wt.tiki.ne.jp/~nunobiki/kaisetsu.pdf)
2) Hajdu SI:Cytology from antiquity to Papanicolaou. Acta Cytol 21:668-676,1977〔山田喬(訳):細胞学から細胞診断学へ.日臨細胞誌 17:382-394,1978〕
3) Ferguson RS:Prostatic neoplasm;their diagnosis by needle puncture and aspiration. Am J Surg 9:507-511,1930
4) 前田昭太郎,細根勝,片山博徳,他:穿刺材料の塗沫法とそれらが細胞診に与える影響.病理と臨床 23:611-614,2005
5) 越川卓:穿刺吸引細胞診におけるPapanicolaou染色以外の染色法とその有用性.病理と臨床 23:615-621,2005
6) 大久保賢治,山雄健次,大橋計彦:超音波内視鏡下穿刺術―膵・胆道の診断と治療への応用.戸田剛太郎,寺野彰,税所宏光,他(編):Annual Review消化器〈2002〉.中外医学社,pp51-56,2002
7) Wisnivesky JP, Henschke CI, Yankelevitz DF:Diagnostic percutaneous transthoracic needle biopsy does not affect survival in stage I lung cancer. Am J Respir Crit Care Med 174:684-688,2006
8) 平成16年(ワ)第11608号 賠償請求事件,東京地裁平成18年6月23日判決

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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