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目指せ!一般検査の精度向上
―尿沈渣検査の精度向上:6―尿沈渣成分の鑑別―円柱類
著者: 田中佳1
所属機関: 1金沢医科大学病院医療技術部臨床検査部門
ページ範囲:P.1304 - P.1308
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円柱は尿沈渣検査に特有の成分であり腎疾患に対する臨床的意義が高い.近年,尿中有形成分分析装置の性能が向上してきているが,円柱の鑑別能力に関してはいまだ限界がある.現段階では,顕微鏡による技術者の目が唯一の最終鑑別手段である.
表に日本臨床検査標準協議会(Japanese Committee for Clinical Laboratory Standards,JCCLS)の尿沈渣検査の円柱分類基準(JCCLS GP1-3)1)を示す.尿沈渣においても検査の標準化は重要であり,各施設が統一化された基準に従って分類する必要がある.そのうえでさらなる精度向上を目指すためには,鑑別技術の習得だけでなく,円柱の成因と臨床的意義を理解して鏡検することが有用である.
円柱は尿沈渣検査に特有の成分であり腎疾患に対する臨床的意義が高い.近年,尿中有形成分分析装置の性能が向上してきているが,円柱の鑑別能力に関してはいまだ限界がある.現段階では,顕微鏡による技術者の目が唯一の最終鑑別手段である.
表に日本臨床検査標準協議会(Japanese Committee for Clinical Laboratory Standards,JCCLS)の尿沈渣検査の円柱分類基準(JCCLS GP1-3)1)を示す.尿沈渣においても検査の標準化は重要であり,各施設が統一化された基準に従って分類する必要がある.そのうえでさらなる精度向上を目指すためには,鑑別技術の習得だけでなく,円柱の成因と臨床的意義を理解して鏡検することが有用である.
参考文献
1) 日本臨床衛生検査技師会(編):JCCLS尿沈渣検査法(GP1-P3)2000.日本臨床検査標準協議会,2000
2) 稲垣勇夫:赤血球染色.医歯薬出版(編):Medical Technology別冊 新染色法のすべて.医歯薬出版,pp384-386,1999
3) 野崎司:PB染色.医歯薬出版(編):Medical Technology別冊 新染色法のすべて.医歯薬出版,pp378-380,1999
4) 宿谷賢一:ハンセル染色.医歯薬出版(編):Medical Technology別冊 新染色法のすべて.医歯薬出版,pp383-384,1999
5) 田中佳,芹川富美男,松本正美,他:空胞変性円柱と不染円柱.検査と技術 36:1257-1261,2008
6) 今井宣子:円柱(特殊円柱).Medical Technology 25:1321-1326,1997
7) 竹田由加里:ミオグロビン円柱を認めた急性腎不全の1例.油野友二,伊藤機一(編):Medical Technology別冊 尿沈渣検査症例アトラス,医歯薬出版,pp146-147,2000
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