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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻11号

2009年10月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

「癌治療におけるpharmacogenetics」の具体例を教えて下さい

著者: 日野田裕治1

所属機関: 1山口大学大学院医学系研究科臨床検査・腫瘍学分野

ページ範囲:P.1336 - P.1338

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はじめに

 2008年の臨床検査医学会で「癌治療におけるpharmacogenetics」という教育講演をさせていただいたのですが,このときに“癌”という字を使ったのは上皮性悪性腫瘍に絞った内容を意図したのが理由です.悪性腫瘍には上皮性と非上皮性(肉腫,白血病)があり,癌というと前者を意味します.広い意味で“がん”とかな表記されてきましたが,漢字とひらがなで意味が異なるというのもわかりにくいので,全体を意味するときには悪性腫瘍と呼ぶほうが適切と思われます.最近ではがんの治療薬も抗がん剤ではなく“抗悪性腫瘍薬”と呼ばれるようになっています.

 一方,“pharmacogenetics”というのは薬理遺伝学のことで,薬物代謝や薬物に対する生体反応における遺伝的素因の役割を研究する学問です.よく目・耳にする“pharmacogenomics”というのは近年のゲノムワイド研究のニュアンスが加わった新しい用語です.これらの定義については次のURLを参照してください(http://www.pmda.go.jp/ich/e/e15 08 01 09.pdf).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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