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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻12号

2009年11月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

予防接種の副反応

著者: 伊藤浩明12

所属機関: 1あいち小児保健医療総合センターアレルギー科 2あいち小児保健医療総合センター中央検査部

ページ範囲:P.1395 - P.1398

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■予防接種の種類と位置づけ

 予防接種は,感染症から個人を守るばかりでなく,地域,国,あるいは全世界規模の感染症流行予防・撲滅戦略を担っている.そのため予防接種は国の政策として,予防接種法に基づいて実施される.接種者は居住地の地方自治体(市町村)で,保健所や保健センターで集団接種される場合と,委託を受けた医療機関が個別接種する場合がある(図1).

 一方,個人が感染症を予防するための任意予防接種もある.インフルエンザ予防接種は,65歳以上の老人に対しては予防接種法に基づく定期接種,小児を含むそれ以下の年齢では任意接種である.

 予防接種による健康被害は,定期接種では予防接種法に定められた“副反応”,任意接種では薬事法に基づき“副作用”と呼ばれ,重篤な場合にはそれぞれの法に従った救済制度が用意されている.

参考文献

1) 厚生労働省:予防接種後副反応報告書集計報告(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/01/s0101-1.html)
2) 厚生労働省:予防接種後健康状況調査集計報告書平成18年度後期分(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/01/txt/s0101-2.txt)
3) 厚生労働省:日本脳炎ワクチン接種の積極的勧奨の差し控えについて(http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/05/tp0530-1.html)
4) 庵原俊昭:ワクチンの事典(初版).朝倉書店,pp119-131,2004
5) 菅井和子,志賀綾子,岡田賢司,他:アレルギー疾患児に対するワクチン皮内テストの検討.日小ア誌 17:103-114,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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