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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻12号

2009年11月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈生化学〉

子宮頸癌とHPVジェノタイピング

著者: 水沼眞紀子1 渡邊佳代子1 三宅一義1

所属機関: 1ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 IVD事業本部 マーケティング部門MDマーケティング部

ページ範囲:P.1412 - P.1415

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はじめに

 子宮頸癌は定期的な検診(子宮頸部細胞診)の実施でほぼ100%予防可能な“がん”であることがわかってきているが,近年の日本では検診受診率の低迷により若年層における子宮頸癌罹患率の増加傾向がみられ,社会的な問題となっている.

 子宮頸癌は,ヒトパピローマウイルス(human papilloma virus,HPV)感染によって起こることがHarald zur Hausen(ハラルド・ツア・ハウゼン)博士らによって解明された.1980年以降の分子生物学の急速な発展によって,HPVジェノタイピングの解析が可能となり,子宮頸癌とHPVの関連性についてより明確な知見が得られ,1990年代にはHPVワクチンの開発へと進展した.ハウゼン博士はHPV検査やHPVワクチンの開発への多大なる貢献が認められ,2008年ノーベル生理医学賞受賞に至った.

 本稿ではロシュ・モレキュラー・ダイアグノスティックス社が開発したアンプリコアリニアアレイHPVジェノタイピングキットを中心にHPVジェノタイピングの検出方法について解説する.

参考文献

1) Bosch FX, Manos MM, Munoz N, et al:Prevalence of human papillomavirus in cervical cancer:a worldwide perspective. International biological study on cervical cancer (IBSCC) Study Group. J Natl Cancer Inst 87:796-802,1995
2) Davies P, Kornegay J, Iftner T:Current methods of testing for human papillomavirus. Best Pract Res Clin Obstet Gynaecol 15:677-700,2001
3) Burd EM:Human papillomavirus and cervical cancer. Clin Microbiol Rev 16:1-17,2003
4) Zur Hausen H:Papillomaviruses and cancer:from basic studies to clinical application. Nat Rev Cancer 2:342-350,2002
5) Gravitt PE, Peyton CL, Alessi TQ, et al:Improved Amplification of Genital Human Papillomaviruses. J Clin Microbiol 38:357-361,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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