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技術講座 生化学
―ホルモンの測定シリーズ・9 副腎系:2―DHEA,DHEA-S,アルドステロン
著者: 明比祐子1 蘆田健二1 柳瀬敏彦1
所属機関: 1福岡大学医学部内分泌・糖尿病内科
ページ範囲:P.1447 - P.1451
文献購入ページに移動デヒドロエピアンドロステロン(dehydroepiandrosterone,DHEA)およびDHEA-sulfate(DHEA-S)は思春期以降の加齢に伴う漸減変動から老化指標となりうるが,同時に近年,その血中濃度と生存率の関係を検討した前向き疫学研究から,少なくとも男性においては長生き指標(高いほど長生き)としても有用であることが明らかとなった.レニン-アンジオテンシン-アルドステロン(renin-angiotensin-aldosterone,RAA)系は体液,電解質調節を介した昇圧系としての意義のみならず,近年,アンジオテンシンIIならびにアルドステロンそのものによる心血管系,腎への直接的臓器障害が明らかにされている.降圧剤として,アンジオテンシン受容体拮抗薬(angiotensin receptor blocker,ARB)のみならず,選択的抗アルドステロン薬も開発され,その顕著な臓器保護効果が明らかとなってきている.また,二次性高血圧の成因として原発性アルドステロン症が,比較的高頻度であることが明らかにされ,高血圧患者のスクリーニング検査としてのアルドステロン測定の重要性が増している.
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