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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻13号

2009年12月発行

文献概要

疾患と検査値の推移

花粉症

著者: 岡本美孝1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学

ページ範囲:P.1458 - P.1462

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花粉症の現状

 アレルギー性鼻炎は好発時期から通年性(perennial allergic rhinitis)と季節性(花粉症:seasonal allergic rhinitis)に大別される.最近の全国疫学調査からは,アレルギー性鼻炎の全国民の羅患率は40%近くに達している1).わが国におけるアレルギー性鼻炎の特徴はスギ花粉症の占める割合が高く,かつ患者数の増加が目立つことである2).前述の報告ではスギの植生がほとんどみられない北海道や沖縄の調査を含めても全国民の罹患率は26%を超え,10年前と比較して10%以上の増加がみられるとされている1,3)

参考文献

1) 2009年版鼻アレルギー診療ガイドライン作製委員会:鼻アレルギー診療ガイドライン―通年性鼻炎と花粉症.ライフ・サイエンス,2008
2) Okamoto Y, Horiguchi S, Yonekura S, et al:Present situation of cedar pollinosis in Japan and its immune responses. Alleg Int 58:155-162,2009
3) 中江公裕,馬場廣太郎:アレルギー性鼻炎の全国疫学調査.Prog Med 29:283-289,2009
4) 今野昭義:鼻過敏症―その病態と臨床―.第97回日本耳鼻咽喉科学会宿題報告モノグラフ,1996
5) Horiguchi S, Tanaka Y, Uchida T, et al:Seasonal changes in antigen-specific Th clone sizes in patients with Japanese cedar pollinosis. Cli Exp Allergy 38:405-412,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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