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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻13号

2009年12月発行

文献概要

けんさ質問箱

cyst(嚢胞)の発生機序は?

著者: 柳川啓一1 田島康夫1

所属機関: 1国際医療福祉大学三田病院病理部

ページ範囲:P.1496 - P.1499

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Q.cyst(嚢胞)の発生機序は?

 エコー検査でcystの所見がよくみられ,被検者に「どうして水袋ができるのか」と質問されることもよくあります.cystの発生する機序とその種類を教えてください.(東京都 M.A.生)

 

A.柳川啓一・田島康夫

はじめに

 袋状の病変をcyst(シスト,嚢胞)といいます.組織学的には,内腔を上皮が覆う真性嚢胞と上皮を欠く仮性(または偽性)嚢胞に大別されます.大きさは数mm程度から10cmを超える大きなものまでさまざまです.嚢胞の内容は液体や泥状物を容れているものがほとんどですが,空気を入れた気腫もあります.

 発生機序のお尋ねですので,大まかに分類すると表1のように分けられます.

 代表的な嚢胞について説明します.

参考文献

1) 秦順一(監),坂本穆彦(編):標準病理学 第3版.医学書院,pp433-435,pp538-539,pp635-639,2006
2) 菱田明,槇野博史(編):標準腎臓病学.医学書院,pp304-310,2002
3) T. W.サドラー(著),安田峯生(訳):ラングマン人体発生学,第9版.メディカル・サイエンス・インターナショナル,pp327-341,2006
4) 向井清,深山正久,真鍋俊明(編):外科病理学,第4版.文光堂,p125,p155,p241,pp891-893,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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