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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻2号

2009年02月発行

疾患と検査値の推移

細菌感染症における炎症反応の推移

著者: 斧康雄12

所属機関: 1帝京大学医学部微生物学講座 2帝京大学医学部内科・感染症診療

ページ範囲:P.130 - P.136

文献概要

はじめに

 感染症の炎症マーカーとしては,末梢血白血球数とその分画,血清C反応性蛋白(C-reactive protein,CRP)値,赤血球沈降速度(以下,赤沈)が主に測定されるが,これらの炎症マーカーは,①感染症であるかどうかの診断,②細菌性かウイルス性かの鑑別,③感染症の重症度判定,④感染症の経過観察,⑤抗菌薬の治療効果の判定や中止時期,薬剤変更の決定,などに用いられている1).しかし,これらの炎症マーカーだけでは上記の病態把握には限界があるため,その評価においては,臨床症状や他の検査所見,画像所見などと併せて総合的に判断する必要がある.本稿では,細菌感染症におけるこれらの炎症マーカーの推移について概説する.

参考文献

1) 斧康雄:感染症と炎症反応.島田馨(編):感染症と抗生物質の使い方第3版.文光堂,pp94-97,1999
2) Black S, Kushner I, Samols Du:uC-reactive protein. J Biol Chem 279:48487-48490,2004
3) Endo S, Aikawa N, Fujishima S, et alu:uUsefulness of procalcitonin serum level for the discrimination of severe sepsis from sepsisu:ua multicenter prospective study. J Infect Chemother 14:244-249,2008
4) 日本呼吸器学会「呼吸器感染症に関するガイドライン」作成委員会(編):成人市中肺炎診療ガイドライン.杏林舎,pp9-12,2007
5) 日本呼吸器学会「呼吸器感染症に関するガイドライン」作成委員会(編):成人院内肺炎診療ガイドライン.杏林舎,pp4-10,2008
6) 日本呼吸器学会「呼吸器感染症に関するガイドライン」作成委員会(編):成人市中肺炎診療ガイドライン.杏林舎,pp24-27,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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