icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻2号

2009年02月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈生化学〉

レムナント様リポ蛋白質コレステロール測定の直接法

著者: 桑山和哉1 大仲一善1

所属機関: 1特定医療法人景岳会南大阪病院診療支援部臨床検査科

ページ範囲:P.144 - P.146

文献購入ページに移動
はじめに

 レムナント様リポ蛋白質コレステロール(remnant like particle-cholesterol,RLP-C)は小腸由来のカイロミクロン(chylomicron,CM)や肝臓で合成される超低密度リポ蛋白質(very low density lipoprotein,VLDL)の中間代謝物であり,動脈硬化惹起性リポ蛋白質として知られている.

 従来,RLP-Cの測定には抗アポA-1抗体と抗アポB-100抗体を使用した免疫吸着法・酵素法が用いられていた.しかし,この方法では前処理を必要とし,結果報告までに時間を要した.CMレムナントおよびVLDLレムナント中のコレステロールを選択的に測定するのが特徴である界面活性剤・酵素を用いた直接法測定試薬が新たに開発された.この試薬によって汎用自動分析装置でほかの脂質項目と同じタイミングで報告することが可能となった.

 本稿ではRLP-C直接測定試薬メタボリード(R)RemL-C(協和メデックス製)の紹介と,自施設で実施したRLP-Cの検討について報告する.

参考文献

1) 山田信博(監):レムナント様リポ蛋白コレステロール測定試薬 メタボリード RemL-C.協和メデックス株式会社,2007
2) 山村卓:レムナントリポ蛋白の代謝と臨床的意義.Progress in Medicine 26:2483-2498,2006
3) 宮内一人,桑田英之,杉内博之,他:界面活性剤を用いたレムナントリポ蛋白コレステロール(RL-C)直接法の開発.臨床化学 53(Suppl):325,2005
4) 阿久沢国一,中野隆光,関口育代 他:レムナント様リポ蛋白-コレステロール(RLP-C)測定法の基礎的検討と空腹時および食後の脂質検査への応用.臨床病理 43:1159-1167,1995
5) 山下静也,石神眞人:メタボリードRemL-C試薬によるレムナント/TG比,レムナント/nonHDL-C比測定の有用性.医学と薬学 59:429-437,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら