文献詳細
文献概要
Laboratory Practice 〈生化学〉
レムナント様リポ蛋白質コレステロール測定の直接法
著者: 桑山和哉1 大仲一善1
所属機関: 1特定医療法人景岳会南大阪病院診療支援部臨床検査科
ページ範囲:P.144 - P.146
文献購入ページに移動レムナント様リポ蛋白質コレステロール(remnant like particle-cholesterol,RLP-C)は小腸由来のカイロミクロン(chylomicron,CM)や肝臓で合成される超低密度リポ蛋白質(very low density lipoprotein,VLDL)の中間代謝物であり,動脈硬化惹起性リポ蛋白質として知られている.
従来,RLP-Cの測定には抗アポA-1抗体と抗アポB-100抗体を使用した免疫吸着法・酵素法が用いられていた.しかし,この方法では前処理を必要とし,結果報告までに時間を要した.CMレムナントおよびVLDLレムナント中のコレステロールを選択的に測定するのが特徴である界面活性剤・酵素を用いた直接法測定試薬が新たに開発された.この試薬によって汎用自動分析装置でほかの脂質項目と同じタイミングで報告することが可能となった.
本稿ではRLP-C直接測定試薬メタボリード(R)RemL-C(協和メデックス製)の紹介と,自施設で実施したRLP-Cの検討について報告する.
参考文献
掲載誌情報