icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻2号

2009年02月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈生理〉

超音波検査士に求められる専門性とは

著者: 畠二郎1

所属機関: 1川崎医科大学検査診断学内視鏡・超音波部門

ページ範囲:P.154 - P.157

文献購入ページに移動
はじめに

 超音波検査は機器の改良と知見の蓄積に伴い,今や日常臨床において必須の検査法として広く普及するに至った.しかしながらCTやMRIなどほかの画像診断法も長足の進歩を遂げており,最近では特に腹部救急の分野などにおいてCTが第一選択となることが多いようである.一方で医師の業務は多様化,煩雑化の一途をたどり,一般病院において医師が実際に超音波検査に携わる機会は減少し,超音波検査士(以下,検査士)への依存度が増大している.

 筆者がこの現状を鑑みるに,今後検査士がCTを凌駕する診断能を臨床の場に提供しない限り,広く普及した今こそ腹部超音波検査は衰退の危機にあると思っている.本稿では,どうすれば腹部超音波検査は存続しうるのか,そのために検査士に何が要求されるのか,について論じてみたい.ただし,流行りのエビデンスに基づく総説ではなく,個人的見解による一種のエッセイと思って気軽に読み進んでいただければ幸いである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?