icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻2号

2009年02月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈遺伝子〉

ISO15189取得に向けた遺伝子検査室の取り組み

著者: 小野佳一1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院・検査部

ページ範囲:P.158 - P.162

文献購入ページに移動
はじめに

 ISO15189:2007「臨床検査室―質と適合能力に対する特定要求事項」は,診療に不可欠な医療情報を提供する臨床検査室の質の向上と業務能力を認定する国際的な認定制度である1).したがって,ISO15189の取得は検査室の実力が証明でき,病院内の存在意義を高めるとともに,職員の意識向上にも役立つ.

 ISO15189では,広く普及し標準化された生化学検査や血液検査を中心に審査される.一方,遺伝子検査の多くは確立された方法がなく,各施設で実施方法や感度が大きく異なる.独自の方法で行っている遺伝子検査こそ,検査データの品質維持のうえで,ISO15189の要求事項2)に基づき,業務を標準化し,根拠に基づく検査が必要になると思われる.当院検査部は2007年1月19日付でISO15189の認定を受けた.今回,ISO15189取得に向けた遺伝子検査室の取り組みについて記述する.

参考文献

1) 河合忠,青柳邁:臨床検査室のためのISO15189解説とその適用指針.丸善,pp1-12,2005
2) 日本臨床検査標準協議会,ISO/TC212国内検討委員会(監):対訳ISO15189/15190臨床検査室における品質マネジメントシステムの国際規格.日本規格協会,pp18-119,2004
3) 常名政弘,大久保滋夫,横田浩充,他:ISO15189標準作業手順書.検査と技術 36:62-67,2008
4) 佐藤優実子,小野佳一,横田浩充,矢冨裕:白血病遺伝子定量検査における分析誤差要因の検討 特に逆転写反応効率の差異に関して.日臨検自動化会誌 32:747,2007
5) 横田浩充,吉川直之,矢冨裕,他:造血器腫瘍核酸増幅同定検査の標準化に向けたRT-PCR法分析誤差要因の検討 Major bcr/abl キメラmRNAの検出を例として.日臨検自動化会誌 29:21-26,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら