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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻3号

2009年03月発行

文献概要

目指せ!一般検査の精度向上

―検出を高める寄生虫検査のポイント:3―日常検査で遭遇する原虫

著者: 山本徳栄1

所属機関: 1埼玉県衛生研究所

ページ範囲:P.268 - P.272

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はじめに

 わが国における2007年の外国人入国者数は約915万人,また日本人の出国者数は約1,730万人にも及んでいる.さらに,外国人登録者数は約215万人であり,わが国の総人口の約1.69%を占めている(法務省入国管理局広報資料).そして,国際的流通も活発化し,日々多種多様の食品が大量に日本国内に輸入されているのが現状である.

 このようにわが国は国際社会を迎えているため,寄生虫類などの感染症の輸入,拡散などの健康危機に関する認識を強化することが重要である.したがって,寄生虫類の検査では,見逃しや誤同定がないように適切に実施しなければならない.

 本稿では,原虫類に関する検査法の意義,ならびに主な原虫の鑑別法について概説する.

参考文献

1) 上村清,井関基弘,平井和光,他:寄生虫学テキスト 第6版.文光堂,2008
2) 吉田幸雄,有薗直樹:図説人体寄生虫学 第7版.南山堂,2006
3) 井関基弘:新しい腸管寄生原虫の検査.検査と技術 25:335-341,1997
4) 山本徳栄:原虫.Medical Technology 27:233-238,1999
5) 小林正規,竹内勤:赤痢アメーバ.検査と技術 27:902-905,1999
6) 山本徳栄:クリプトスポリジウム サイクロスポーラ.臨床と微生物 34:619-624,2007
7) Ash LR, Orihel TC:Atlas of Human Parasitology 4th ed. ASCP Press, Chicago,1997
8) WHO:Amoebiasis. Weekly Epidemiological Record 72:97-99,1997
9) 阿部仁一郎,吉川尚男:最近注目され始めた腸管寄生原虫Blastocystis hominisの検査法と鑑別診断法.臨床検査 41:938-943,1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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