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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻3号

2009年03月発行

文献概要

復習のページ

―免疫染色のアーティファクト・1―固定,包埋,切片作製・保管時に生じるアーティファクト

著者: 鴨志田伸吾1

所属機関: 1神戸大学大学院保健学研究科病態解析学領域

ページ範囲:P.297 - P.299

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はじめに

 免疫染色は今や世界的に普及し,染色技術そのものの難易度は低くなったため,ほぼ完成された技法と理解されている.しかし,残念なことに,免疫染色の多施設間コンペでは合格ラインに達していない施設が少なくないことが報告されている1).正しく美しい免疫染色を実現するためには,適切なアーティファクト対策が要求されるが,それは染色そのものだけではなく,切片が作製されるまでの過程にも講じられるべきである.

参考文献

1) 鴨志田伸吾,堤寛:診断に役立つ免疫組織化学.困った時の緊急マニュアル.精度管理.病理と臨床 25(臨増):22-26,2007
2) Battifora H:Assessment of antigen damage in immunohistochemistry:The vimentin internal control. Am J Clin Pathol 96:669-671,1991
3) 桑尾定仁:分子病理診断時代の免疫組織化学―あなたは固定をとりますか? それとも賦活化をとりますか?.日本組織細胞化学会(編):組織細胞化学2008.学際企画,pp149-163,2008
4) Werner M, Chott A, Fabiano A, et al:Effect of formalin tissue fixation and processing on immunohistochemistry. Am J Surg Pathol 24:1016-1019,2000
5) Kamoshida S, Sakamoto N, Matsuoka H, et al:Heat-assisted stretching of paraffin sections on hot plate weakens immunoreactivity of orotate phosphoribosyltransferase. Acta Histochem Cytochem 38:69-74,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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