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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻4号

2009年04月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈輸血〉

キャプチャー法

著者: 小野昌樹1 佐々木正照1 稲田信彦1

所属機関: 1株式会社 イムコア

ページ範囲:P.380 - P.382

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はじめに

 輸血前検査では,不適合輸血を防ぐために,患者のABO血液型,Rh(D)抗原,不規則抗体スクリーニングの各検査が行われる.

 不規則抗体スクリーニングは患者血清中に不規則抗体が存在するか否かを確認するために行われるが,37°Cで反応する臨床的意義のある抗体を検出するために,間接抗グロブリン試験を含む方法で検査する必要がある.間接抗グロブリン試験の検査方法には,試験管法,カラム法,キャプチャー法などがある.

 キャプチャー法は,1956年のクームス(Coombs)らの報告にその起源があり,その後,Plappら1)やJujiら2)が発展させた技術である.1988年から米国イムコア社によってキャプチャー法を利用した抗体スクリーニング,同定用試薬が発売されている.今日,キャプチャー法は,全自動の輸血検査装置にも応用されるようになった.

参考文献

1) Plapp FV, Sinor LT, Rachel JM:The evolution of pretransfusion testing: from agglutination to solid-phase red cell adherence tests.Crit Rev Clin Lab Sci 27:179-209,1989
2) Juji T, Kano K, Milgrom F:Mixed agglutination with platelets. Int Arch Allergy Appl Immunol 42:474-484,1972
3) 林祐也,稲田信彦:輸血検査用全自動装置ImmucorGamma「GALILEO」.Medical Technology 33:957-960,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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