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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻5号

2009年05月発行

文献概要

病気のはなし

難聴―感音難聴を中心に

著者: 中田誠一1 中島務1

所属機関: 1名古屋大学大学院頭頸部・感覚器外科学講座耳鼻咽喉科学

ページ範囲:P.402 - P.407

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サマリー

 音のエネルギーが内耳に達する伝わり方には気導と骨導という二つがあり,難聴は主にその気導が障害されるものと骨導が障害されるものとの2通りに分けられている.外耳,中耳になんらかの病変があり音が伝わらない病態は伝音難聴と定義され,内耳に病変があり音を感受できない病態は感音難聴と定義される.本稿ではそのなかで重要な疾患である突発性難聴,メニエール病,聴神経腫瘍について概説する.それぞれの難聴パターンには特徴があり,検査を組み合わせてしっかり鑑別診断することが肝要である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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