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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻5号

2009年05月発行

文献概要

技術講座 生化学

―ホルモンの測定シリーズ・2 下垂体系:2―性腺刺激ホルモン―黄体化ホルモン(LH),卵胞刺激ホルモン(FSH)

著者: 清水聖子1 太田博明1

所属機関: 1東京女子医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.419 - P.423

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新しい知見

 多様なイムノアッセイ法が開発され,黄体化ホルモン(luteinizing hormone,LH),卵胞刺激ホルモン(follicle-stimulating hormone,FSH)は各種測定原理によって,簡便かつ高感度の測定が実施できるようになった(表1).近年,LHβ鎖の遺伝子のいくつかの点変異が報告されている.8番目,15番目,54番目,102番目のアミノ酸の変化がそれぞれ異なった活性の変化を示すとされている.これらの異常に起因し,検査する抗体の種類の違いによって測定結果が異なる可能性がある1)ので注意を要する.また,FSHについても受容体におけるDNA配列の遺伝子多型によって卵巣の反応性に差があるとの報告がある2)ので留意すべきである.

参考文献

1) Minegishi T, Nakamura K, Yamashita S, et al:The effect of splice variant of the human luteinizing hormone (LH) receptor on the expression of gonadotropin receptor. Mol Cell Endocrinol 2007 Jan 2;260-262:117-25. Epub 2006 Nov 7
2) Perez Mayorga M, Gromoll J, Behre HM, et al:Ovarian response to follicle-stimulating hormone (FSH) stimulation depends on the FSH receptor genotype. J Clin Endocrinol Metab 85:3365-3369,2000
3) 岩佐武,松崎利也,田中尚子,他:ARCHITECTアナライザーi2000を用いた血中LH,FSHおよびPRLの全自動測定システムの臨床的検討.産婦人科治療 87:243-251,2003
4) 社団法人日本アイソトープ協会 医学・薬学部会インビトロテスト専門委員会イムノアッセイ研究会:第28回イムノアッセイ調査 全国コントロールサーベイ成績報告要旨.Radioisotopes 55:599-649,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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