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技術講座 生化学
―ホルモンの測定シリーズ・2 下垂体系:2―性腺刺激ホルモン―黄体化ホルモン(LH),卵胞刺激ホルモン(FSH)
著者: 清水聖子1 太田博明1
所属機関: 1東京女子医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.419 - P.423
文献購入ページに移動多様なイムノアッセイ法が開発され,黄体化ホルモン(luteinizing hormone,LH),卵胞刺激ホルモン(follicle-stimulating hormone,FSH)は各種測定原理によって,簡便かつ高感度の測定が実施できるようになった(表1).近年,LHβ鎖の遺伝子のいくつかの点変異が報告されている.8番目,15番目,54番目,102番目のアミノ酸の変化がそれぞれ異なった活性の変化を示すとされている.これらの異常に起因し,検査する抗体の種類の違いによって測定結果が異なる可能性がある1)ので注意を要する.また,FSHについても受容体におけるDNA配列の遺伝子多型によって卵巣の反応性に差があるとの報告がある2)ので留意すべきである.
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