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Laboratory Practice 〈遺伝子〉
アキュジーン®m-HCVによる高感度HCV-RNA定量法
著者: 中山妙1 前田豊1 鳩宿敏彦1
所属機関: 1株式会社ファルコバイオシステムズ 総合研究所検査二課
ページ範囲:P.456 - P.459
文献購入ページに移動C型肝炎ウイルス遺伝子検査(hepatitis C virus RNA,HCV-RNA)の測定はC型肝炎の診断,治療選択およびモニタリングに重要であり,これまで定性法と定量法(アンプリコアHCVなど)が併用されてきた.抗ウイルス療法によるHCV陰性化の判断には定性法を用い,ウイルス量の確認には2種類の定量法を使い分ける必要があった.また,高感度化とウイルス量の正確な定量が課題とされていた.
これらの煩わしさや課題を解消するため,従来法よりも高感度で測定レンジが広く定量性に優れた測定法の登場が待たれていた.
最近,リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction,PCR)法を原理として,従来法よりも高感度で測定レンジが広く,核酸の抽出・増幅・検出が自動化された新しいHCV-RNA定量法として「アキュジーン®m-HCV(以下,アキュジーン)」(アボットジャパン製)1)と『コバス®TaqMan®HCV「オート」(以下,TaqMan)』(ロシュ・ダイアグノスティックス製)2,3)が発売された.
本稿では当施設で実施しているアキュジーンによる高感度HCV-RNA定量法の概要を紹介する.
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