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顕微授精
著者: 箱田康典1
所属機関: 1公立富岡総合病院技術部検査科
ページ範囲:P.477 - P.479
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顕微授精は,不妊治療における体外受精(in vitro fertilization,IVF)の手法の一つである.1978年に体外受精・胚(受精卵)移植(in vitro fertilization-embryo transfer,IVF-ET)による第1号の児が誕生し,2009年に30歳の誕生日を迎える.
現在は,体外受精・胚移植を中心とした生殖補助技術(assisted reproductive technology,ART)の進歩によって,新鮮胚を用いた移植当たりの国内平均妊娠率は約30%(28.9%,2006年),顕微授精による妊娠率は約25%(24.3%,2006年)となった.そして約30年の間で,国内では年間出生数の59人に1人(1.7%:19,587人/1,090,000人,2006年)が体外受精児となるまでに急速な発展,普及,定着を成し遂げたのである1~3).
顕微授精は,不妊治療における体外受精(in vitro fertilization,IVF)の手法の一つである.1978年に体外受精・胚(受精卵)移植(in vitro fertilization-embryo transfer,IVF-ET)による第1号の児が誕生し,2009年に30歳の誕生日を迎える.
現在は,体外受精・胚移植を中心とした生殖補助技術(assisted reproductive technology,ART)の進歩によって,新鮮胚を用いた移植当たりの国内平均妊娠率は約30%(28.9%,2006年),顕微授精による妊娠率は約25%(24.3%,2006年)となった.そして約30年の間で,国内では年間出生数の59人に1人(1.7%:19,587人/1,090,000人,2006年)が体外受精児となるまでに急速な発展,普及,定着を成し遂げたのである1~3).
参考文献
1) 日本生殖医学会(編):生殖医療ガイドライン2007,金原出版,2007
2) 森崇英,久保春海,岡村均:図説ARTマニュアル 改訂第2版,永井書店,2006
3) 日本臨床エンブリオロジスト研究会(編):ART必須ラボマニュアル,医歯薬出版,2005
4) 内山一男:胚発生におけるintracytoplasmic morphologically selected sperm injectionの有用性について.日本生殖医学会雑誌 53:386,2008
5) 泉陽子:ICSI後反復妊娠不成功症例に対するintracytoplasmic morphologically selected sperm injection(IMSI)を用いた治療成績の検討.日本生殖医学会雑誌 53:365,2008
6) 柳田薫:エイジングと生殖医療 卵細胞質移植法の現状と問題点.臨床婦人科産科 60:1388-1391,2006
7) 高橋祐司:生殖補助技術の展望 クローン技術・卵細胞質移植と核置換.産婦人科の世界 56(増):308-313,2004
8) 米田徳子:シリーズで学ぶ最新知識 3回 幹細胞 1 胚性幹細胞および体性幹細胞.産婦人科の実際 56:1369-1374,2007
9) 安田晋也:ARTのNew Trend ES細胞(胚性幹細胞).産婦人科の世界 57:597-605,2005
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