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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻6号

2009年06月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

薬物血中濃度測定の採血時期

著者: 勝山善彦1 大森栄1

所属機関: 1信州大学医学部附属病院薬剤部

ページ範囲:P.549 - P.552

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 薬物は投与されたのち,体内に吸収され分布,代謝,排泄の過程を経て身体の外に排出されていく.一定時間ごとに連続的に投与した場合は,吸収,排泄を繰り返しながら,体内の薬物血中濃度は上昇・低下し,その平衡状態に達すると,ある一定濃度域内を推移するようになる.このような状態を定常状態という.

 薬物血中濃度を測定する場合,その目的は血中濃度が目的とする治療域内にあるかどうかの確認と,薬物投与量の設定が大部分である.薬物血中濃度は薬物の投与開始からの期間,投与後の経過時間により変化する値であり,投与から採血時間までの経過時間の違いにより濃度は一定ではなく,定常状態の採血でも投与後の採血時間が異なると,そのたびごとに結果が違ってくる.

参考文献

1) 伊賀立二,乾賢一(編):薬剤師・薬学生のための実践TDMマニュアル.じほう,2004
2) 木村利美(編):図解 よくわかるTDM 第2版.じほう,2007
3) 樋口駿(監訳):ウィンターの臨床薬物動態学の基礎―投与設計の考え方と臨床に役立つ実践法.テクノミック,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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