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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻6号

2009年06月発行

文献概要

トピックス

キノロン薬耐性カンピロバクター

著者: 丸山英行1

所属機関: 1千葉県済生会習志野病院検査科

ページ範囲:P.559 - P.561

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はじめに

 厚生労働省が2007年に集計した全国の食中毒事例のうちカンピロバクター(Campylobacter)による食中毒は,感染者数でノロウィルスに及ばないものの,発生件数では1位であった.この事実は,とりもなおさず消化管症状を訴える細菌性下痢症患者から高率に分離される起炎菌であることを意味している.近年,このカンピロバクター感染症は経口キノロン薬に対し抵抗を示し,治療に難渋するケースが増加しつつあり問題となっている.

参考文献

1) 柿本將平,福山正文,古畑勝則,他:ヒト下痢便および鶏肉,鶏糞便から分離したCampylobacter jejuni株の薬剤感受性試験およびキノロン耐性株に対する遺伝子変異に関する検討.感染症誌 81:363-368,2007
2) 辻澤恵都子,金澤祐子,岩﨑恵子,他:市販鶏肉のサルモネラ,カンピロバクター,腸球菌による汚染状況調査.和歌山市衛生研究所報 12:108-114,2000
3) 渡邉節,菅原直子,小林妙子,他:鶏肉からの効率的なカンピロバクターの分離の検討と分離菌の性状.宮城県保健環境センター年報 24:117-120,2006
4) 森田幸雄,壁谷英則,石岡大成,他:家畜および市販ひき肉におけるArcobacter,Campylobacter,Salmonellaの分布状況.日獣会誌 57:393-397,2004
5) 金森恭子:大規模食鳥処理場におけるカンピロバクター薬物耐性調査.食肉衛生検査センターだより(畜産技術ひょうご) 91:2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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