文献詳細
文献概要
疾患と検査値の推移
緑内障
著者: 阿部春樹1 白柏基宏1
所属機関: 1新潟大学医歯学総合病院・眼科
ページ範囲:P.638 - P.643
文献購入ページに移動はじめに
最近,わが国で実施された大規模な緑内障疫学調査(多治見スタディ)により,40歳以上の緑内障全体の有病率は5%であること,緑内障の78%が原発開放隅角緑内障(広義)であることが明らかとなった1,2).緑内障は,わが国における中途失明原因の常に上位を占め,社会的にも重要な疾患である.わが国に多い原発開放隅角緑内障(広義)の視神経障害および視野障害は,基本的に進行性で,かつ非可逆的であり,本症の早期診断,早期管理は重要課題となっている.
最近,わが国で実施された大規模な緑内障疫学調査(多治見スタディ)により,40歳以上の緑内障全体の有病率は5%であること,緑内障の78%が原発開放隅角緑内障(広義)であることが明らかとなった1,2).緑内障は,わが国における中途失明原因の常に上位を占め,社会的にも重要な疾患である.わが国に多い原発開放隅角緑内障(広義)の視神経障害および視野障害は,基本的に進行性で,かつ非可逆的であり,本症の早期診断,早期管理は重要課題となっている.
参考文献
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