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文献詳細

雑誌文献

検査と技術37巻7号

2009年07月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈病理〉

アストラブルー染色

著者: 細沼佑介1 後藤義也1 安田政実1

所属機関: 1埼玉医科大学国際医療センター病理診断科

ページ範囲:P.666 - P.670

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はじめに

 特殊染色を用いたムコ物質の組織化学的鑑別は,免疫組織化学が盛んな今もなお病理診断および細胞診の分野において日常的に行われる手法である.

 アストラブルー染色は,Muller(1950年代)により弾性線維ならびにシスチン(-S-S-),システイン(-SH)基の証明法として報告され,Piochにより酸性ムコ物質の鑑別に用いられた1).わが国ではアルシアンブルー染色が広く用いられているためにアストラブルー染色の利用頻度は低いが,欧州では酸性ムコ物質の検出に日常的に用いられている.本稿では,主としてアルシアンブルーとの比較から本染色の実践を紹介する(表1)2)

参考文献

1) Pioch W:Demonstration of acid mucopolysaccharides by the copper phthalocyanine dye astrablue. Virchows Arch 330:337-346,1957
2) 慶応義塾大学医学部病理学教室:病理組織標本の作り方,第6版.医学書院,pp141-150,1986
3) 渡辺明朗,広井禎之:色素の化学 第5回 アルシアン青染色.Medical Technology 29:197-199,2001
4) 吉村忍:アルシアンブルーが中止になった?.病理技術研究会誌 65:22-23,2002
5) 細沼佑介,安齋幹雄,吉村忍:アストラ青染色の検討.病理技術研究会誌 67:50-52,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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