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脂質異常症の診療ガイドライン
著者: 木下誠1
所属機関: 1帝京大学医学部内科
ページ範囲:P.675 - P.677
文献購入ページに移動筆者が医師になった頃(1980年頃)は,高脂血症が虚血性心疾患を起こすと言っても,循環器専門の先生からは全く信用してもらえなかった.ある御高名な先生からは,「コレステロールが高い患者で心筋梗塞を起こした患者なんかみたことがない」とさえ言われたことがある.現在,コレステロールが心筋梗塞の最も強い危険因子であることが広く認識されていることを考えると,隔世の感がある.
十数年前から高脂血症〔高コレステロール血症,高トリグリセライド(trigriceride,TG)血症,低HDLコレステロール(high density lipoprotein cholesterol,HDL-C)血症〕が動脈硬化症の危険因子であることが広く認められるようになってきた.この病態を把握し,最終的に動脈硬化症を予防することを目的とした“動脈硬化性疾患予防ガイドライン”が2007年に発表された1).
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