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目指せ!一般検査の精度向上
―尿沈渣検査の精度向上:4―尿沈渣成分の鑑別―上皮細胞(異型細胞)―膀胱癌の臨床診療に迫る,異型細胞検索との関連性を求めて
著者: 藤利夫1 竹下律子1 小材和浩2
所属機関: 1国立病院機構九州がんセンター臨床検査部 2福岡赤十字病院検査部病理室
ページ範囲:P.732 - P.736
文献購入ページに移動尿路系腫瘍における尿中形態検査(尿沈渣,尿細胞診)は,内視鏡や画像診断での発見が困難な尿路上皮内癌や非乳頭状広基性で微小浸潤癌の発見に優れている.悪性細胞の検出だけでなく,組織型と細胞学的な異型度の推定も行い,治療効果の判定や再発監視など大きく鏡検技術の視点拡大が望まれている.特に,検尿から得られる尿沈渣は,被検者に苦痛を与えず繰り返し行うことができ,病態を疑う成分(円柱,結晶,細菌,真菌,原虫,虫卵など)および直接的な疾患に関連するような細胞成分(血球形態異常,異型上皮細胞)の検索にも有用である.
本稿では,膀胱癌の診断と治療法からみた臨床病理学的背景を基盤とする尿中異型細胞検索の関連性について概要を記する.
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